「あなたは、最高の人生を見つけていますか。」

　　思わず自問したくなる映画が先日封切された「最高の人生の見つけ方」
　です。ジャック・ニコルソン扮する大富豪とモーガン・フリーマン演じ
　る自動車整備工。対照的な二人のアカデミー賞受賞俳優の大スターが競

　演しているコメディタッチのヒューマンドラマです。有り余るお金を使

　い勝手気ままに生きる大富豪と、インテリで生真面目な堅物の自動車整

　備工の二人。性格も生活のレベルも対照的に異なる二人が、余命半年と

　宣告され、病院で偶然出会うことからドラマが始まるのです。残された
　数ヶ月の限られた人生に悔いはないか。やり残したことはないか。二人
　はやりたいことを箇条書きにリスト化し、富豪の財力でそれらを実行に
　移していくのです。

　　詳しい内容は見てのお楽しみなのでご案内しませんが、そこでお互い

　気づいたのが、「最高の人生は自分の身近にある」こと。当たり前の事
　の中に実は最高の喜びや幸せがあることを気づかせてくれる映画でした。

　　思わずおかしくてうなずいてしまったのは、自動車整備工のお葬式で
　金持ちの富豪が、「私は今まで葬式に出たことがないが」と弔辞を読み
　上げながら、リストの項目の「見知らぬ人に親切にする」を鉛筆で抹消
　しているシーン。さすがジャック・ニコルソンならではの味のある芸の
　細かい名演技。うーん。妙におかしくて納得。そんな人間として当たり
　前のことに気がつき実践することが、「人生の幸せのひとつ見つけた」
　なのですよね。