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「美しい国」ことについて思うこと
このたび、政治の世界に「美しい」という言葉が使われるようになり、私の周りには「どういう意味?」という人も多いようです。
私は、今回新政権が国づくりの政策の中に、人間のすべての生活に大切なことにもかかわらず、暮らしの中でさえ忘れられていた「美しい」という表現が国家の政策の根源に採用されたことを大いに評価しています。
日本人が成熟した市民になるためにもまた日本国が成熟した国家になるためにも社会の仕組みそのものが「美しく」再生されなければならないと思っています。そのときが今なのです。
政治の世界において国全体がどのように「美しく」再生されるかは、これからの政策の個々の実現をじっくりと見つめていく必要がありそうです。
「国家の品格」を支えるのは国民一人ひとりの「暮らしの品格」だと信じています。
日本人が戦後、失った“質”の高い志や暮らしこそ今求められるものなのです。
第二次世界大戦後、経済や生活の建て直しのために生まれた複雑な社会経済の構造やモノがあふれる社会。複雑になればなるほど社会は、「美しさ」からはほど遠いものになっていきます。
モノやお金に頼る暮らしより、知恵を働かせる「考える社会」作りも大切です。
資源の少ない日本だからこそ、拝金主義よりも清貧の思想が必要です。
必要なものを大切に使いこなす知恵が重視される社会こそ「シンプル」で「美しい」日本人の暮らしを生み出す根源なのです。
日本人一人ひとりが、毎日の暮らしを「そこそこ幸せ」に思える国こそ客観的に「美しく」見えるに違いありません。
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